「日本の白砂青松百選」に選ばれている生の松原に沿うようにある、『森山銘木』のファクトリー・ストア『生之松原測候所』。東峰村で三代続く銘木匠『森山銘木』の森山吉龍さんの、磨き抜かれたセンスと大人な趣味が各フロアで発揮され、一つひとつの物語のすごさに圧倒される。森に雨が降り森の栄養が川を流れ、海の豊かさに繋がる。その循環を感じるためにも海辺で木の良さを広めたいと、3年がかりで築50年以上の建物を改築。木の香りに包まれた店内から望むのは海。贅沢な空間だ。

一枚板のテーブルやライティングデスクなど、美しい家具が並ぶギャラリーと海

1階は木工芸品のショップ、2階は一枚板の家具やみごとな木彫刻が並ぶギャラリー。そして3階が『焼〆陶茶寮』。地元の旬素材を大切にした料理を、料理長自ら焼いた備前焼で提供する。

3階『焼〆陶茶寮』のカフェメニューより、糸島卵プリン（880円）とエスプレッソトニック（880円）

階段を上り店内に入ると、目に飛び込んでくる巨大なスピーカーは、'30年代のアメリカの映画館で使われていたもの。深く響く音に体全体が包まれる。室内のランプや、洗面所に飾られた絵画など、一つひとつの品に物語があり、その美と歴史が醸す空間は唯一無二のもの。これぞまさしく、大人のための空間だ。ランチやディナー、カフェ利用も可能なので、時空の旅へと誘われるような豊かなひと時を楽しんで。